日常が予想外の方向へと転がり出す
雨の時間を予言した女性、そして突然の父親の死
残された遺品から、父親の知られざる一面が浮かび上がる
これは偶然か、それとも何者かの陰謀か
真実を追い求める中で、想像を絶する出来事に遭遇していく
謎が謎を呼ぶ展開に、あなたはきっと夜も眠れなくなる
本日紹介する本はこちらです
・読みやすい文章でサクサク読みたい人
・全て解決しなくても納得する人
結論
父親の不審な死をきっかけに、不思議な力を持つ女性とともに
真相を追い求めるミステリー作品
物語
陸真は学校帰り、いつものように図書館に立ち寄った
エレベーターに乗り込もうとしたその時、赤い玉が転がり込んできた
閉まりかけた扉の隙間にピッタリと挟まった玉を不思議に思いながらも
陸真は車椅子に乗った小さな男の子と女性と共にエレベーターに乗り込んだ
その日の帰り、雨が降っていた
図書館で会った女性が雨が止む時間を正確な時間を教えてくれた
その通りに帰宅すると、雨に濡れずに帰宅でき、陸真は彼女の不思議な力に驚きを隠せないでいた
数日後、陸真の父親が川で遺体となって発見された
両手首には粘着テープの痕跡があり、体内からは睡眠薬の成分が検出された
警察は事件の可能性が高いとみて捜査を開始した
父親と2人暮らしだった陸真は、母親を病気で亡くしていた
警察から事情聴取を受けた陸真は、最近父親の様子がおかしいことや
好きな人ができたのではないかと感じていたことを話した
警察から何かあれば連絡してほしいと言われた陸真は
父親の遺品整理を始めた。すると、長江照菜という女性の名前が書かれたメモが見つかった
さらに、「依頼医 羽原全太郎」「依頼料 脳神経外科」「宛先 月沢克司」と書かれた
診療報酬明細書が出てきた
それは父親の名前宛で、診療代と記されていた。
陸真は、父親の知らなかった一面を知り、困惑していた
赤い玉が挟まったエレベーターでの出会い。雨の時間を予言した女性。そして、突然の父親の死。
これは、ただの偶然なのか?
それとも、何か大きな力が働いているのか?
感想
全ての疑問が解決するわけではなく、読後に余韻が残る作品だった
特に、物語の根本的な問題は解決したものの
作中に登場する「あの能力」とは一体何だったのかという謎が最後まで明確にはならず
考えさせられる部分があった
物語の中には、主人公を含め登場人物が前に進むための言葉が散りばめられている
「君の限界を決めるのは君じゃない」「君の代わりはどこにもいない」「君が動かなければ世界も変わらない」といった
言葉が印象的で、読者の背中を押すような力を持っている
これらの言葉は、物語の展開だけでなく
現実世界でも自分の可能性を狭めてしまいがちな人にとって
大きな気づきを与えるものだと感じた
また、本作には”魔女”と呼ばれる存在が登場するが、彼女は単なる幻想や超常的な存在ではなく
主人公にとって重要な影響を与える存在として描かれている
彼女の言葉や行動は、時に厳しくもありながら、主人公が自らの可能性を信じ
前へ進むための助けとなっている
そのため、この物語は単なるミステリーではなく
「魔女が人を導く物語」としても読むことができるのではないかと思った
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