信頼はなぜ裏切られるのか―無意識の科学が明かす真実 感想

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小説以外

信頼の裏側に潜む無意識の力

この本をおすすめする人
・人間関係に悩みがある
・ビジネスリーダー
・恋愛や結婚に不安を感じる
・自己啓発に興味がある
 

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理由

人間関係に悩みがある

信頼の仕組みを理解することで

健全な人間関係を築けるようになります

ビジネスリーダー

権力と信頼の関係を学び

効果的なリーダーシップを発揮できるようになります

恋愛や結婚に不安を感じる人

愛と信頼の関係性を理解し

強固なパートナーシップを築けるようになります

自己啓発に興味がある人

自分自身の無意識の行動を理解し

誠実な自分を目指す手助けになる

目次

  • 信頼とは何か
  • 無意識が支配する
  • 赤ちゃんは見ている
  • 恋愛と結婚の核心

結論

人を信頼するということは

自分の人生の一部を相手に委ねるため

相手が信用できるかどうかを慎重に考えるが

自分自身の約束については

簡単にするが守ることが難しい

自分には甘く、他人には厳しい目を持っている

印象に残った所の解説+自分の考え

信頼することは一瞬の賭け

他人を信頼するという行為は

その人の内面や行動を正確に読み取る自分の能力に賭けることを意味します

人間の心理として、損失を避けたいという強い欲求があるので

信頼にはリスクが伴います

人は協力や助けを求める際、相手の透明性を求める傾向がありますが

相手の行動をすべて確認することは現実的に難しいです

なぜなら、その行動を細かくチェックするには

時間とエネルギーがかかるからです

さらに困難な点は、信頼関係においては多くの場合

将来の見返りを期待する行動には時間差が生じるということです

最初にリスクを冒すので、この最初の一歩が非常に重要です

例えば、友人関係において

相手が本当に信頼できるかどうかを確認することはできません

友人に自分の秘密を打ち明けるとき

その友人がその秘密を守ってくれるか事前に知ることは不可能です

したがって、その友人を信じること自体がリスクを伴う行為であり

裏切られる可能性も常に存在しています

とはいえ、信頼というリスクを少しでも減らすためには

透明性と相互理解を深めることが重要です

これにより、リスクを最小限に抑えることができ

信頼の関係がより強固なものになります

信頼は確かに複雑で繊細な行為ですが

それでも私たちは他者との絆を求め続けます

それは、信頼が裏切りのリスクを超えて

人間関係を豊かにし、深めてくれる力を持っているからです

一番効率が良い戦略

私欲に走らず、相手に忠誠を尽くす方が

最終的に良い結果をもたらすというのは

囚人のジレンマと呼ばれる

シミュレーションで実証されています

内容はこのようになっています

囚人Aの選択囚人Bの選択囚人Aの結果囚人Bの結果
黙秘黙秘2年2年
黙秘自白10年釈放
自白黙秘釈放10年
自白自白5年5年

さまざまな戦略をコンピュータのシミュレーションで対戦させて

以下のようなポイント制の利得表を用いて

シミュレーションが行われました

囚人Aの選択囚人Bの選択囚人Aの得点囚人Bの得点
協力協力3点3点
協力裏切り0点5点
裏切り協力5点0点
裏切り裏切り1点1点

「しっぺ返し戦略」が最も高い得点を獲得しました

  1. 初回は協力:最初の1回目は協力する
  2. 相手の行動に応じる:2回目以降は、相手が前回に出した手と同じ手を出す

この戦略は、長期的に見て

最も安定して高い得点を得ることができるため

効果的であるとされています

特に最も高い成果を上げる戦略の共通点

初めは誠実に振る舞い、自分から裏切らないことです

しかし、もし相手が裏切った場合には

すぐに仕返しをすることでバランスを保ちます

ただし、人間の行動にはしばしば意図しない誤りが含まれます

つまり、過失によって相手に損害を与えることもあります

このとき、相手がしっぺ返しをした場合

誤って損害を与えた側がさらに損を被る可能性があります

この問題を解決するために

シミュレーションには新しいプログラムが組まれ

ノイズが発生する仕組みが追加されました

初期段階では、必ず裏切る戦略がリードすることがあります

なぜなら、短期的な利益を最大化できるからです

しかし、長期的に見ると

しっぺ返し戦略が有利であることがわかっています

これは、相手が自分を裏切った場合にのみ

報復をするというシンプルかつ公平な戦略です。

それでも、しっぺ返し戦略が最も優れた戦略とは限りません

最も効果的で安定した結果を生み出すのは

「寛大なしっぺ返し戦略」です

この戦略では、相手が以前に裏切った場合でも

一定の確率で再び協力します

具体的には、25%の確率で相手に対して協力的な態度を取り

誠実な関係を再構築することが可能だとされています

このように、長期的に信頼を築くためには

相手の誤りや裏切りに対しても一定の寛容さが必要です

人間関係は常に完璧ではないため、時には許し

再び信頼を寄せることが

誠実で強固な関係を築く鍵となるのです

信頼はなぜ裏切られるのか

他者の信頼を裏切ることには厳しく

自分の裏切りには甘いという人間の心理が深く関係しています

人は自分の行動を簡単に正当化する一方で

他者の行動には厳しい目を向ける傾向があります

この二重基準が、信頼関係を崩す大きな要因の一つです

たとえば、ある心理学実験では

参加者に楽しい作業かつまらない作業を

コイントスで決めるように指示しました

しかし、実際には90%もの人がコインを使わず

自分の都合で選択していたのです

また、コイントスを使った人の中でも

一部は自分が納得する結果が出るまで

何度もトスを繰り返すという行動を取りました

この実験が示すのは、私たちは無意識に

自分の利益や欲望に沿うように行動を調整しがちであるということです

こうした無意識のバイアスが

他者の信頼を裏切る原因となり

同時に自分の行動を正当な理由があったとして

正当化しやすくするのです

自分には甘く、他者には厳しいという

この心理メカニズムが、信頼の裏切りの根底に潜んでいます

この人間特有の傾向を理解することが

信頼を築く上で大切な第一歩です

まとめ

信頼とは、一瞬の賭けであり

相手の行動や意図を完全に把握することは困難です

しかし、透明性と相互理解を深めることで

リスクを最小限に抑え、信頼関係を築くことができます

最も効果的な戦略は、最初は誠実に協力し

相手が裏切った場合には仕返しをする「しっぺ返し戦略」です

また、長期的に信頼を深めるためには

相手の誤りに対して一定の寛容さを持つことが大切です

あなたの人間関係で信頼をどう築いているか

振り返ってみましょう

内容を参考にした今日からできる行動

信頼の基本を理解する

信頼とは何かを理解することが重要です

信頼は単に他人を信じることではなく

相手の行動や意図を予測し

それに基づいて行動することです

信頼の基本を理解することで

信頼関係を築くための土台ができます

無意識の影響を認識する

私たちの無意識の心は

他人の行動や意図を常に監視し

必要に応じて不誠実に振る舞うようにささやきます

無意識の影響を認識することで

自分自身の行動や判断が

どのように形成されているかを理解し

誠実な行動を取ることができます

信頼のシグナルを見抜く

相手の誠実さを見抜くためには

過去のことではなく

現在について考える必要がある

ひとは状況次第で、行動は変化するからである

感想

人は信用するとき

相手には厳しいが自分に対して甘いことを知り確かにと感じました

自分に約束をしたことは

何度も破っている人が多いのではないでしょうか

実際に私も、自分で決めた約束を

何度も破ったことがあります

例えば、ストレスがあった際に

食べ過ぎないと約束しても

何度も破ってしまいました

しかし、他人のことになると厳しくなるので

人は自分勝手なんだと改めて思いました

他にも、信頼は直感や過去の出来事に

基づいていることが多いが

実際には過去の出来事は全く関係ないことを知りました

過去に信頼できると感じた人が裏切った経験があっても

それが未来の信頼関係に影響を与えるわけではないという点が新鮮でした

この本を読んで得た教訓は

信頼関係を築く際には

無意識のバイアスに気をつける必要があるということです

今後は、自分の直感だけでなく

相手の行動や言動を冷静に観察して信頼を築いていきたいと思います

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